ミュージカル オリバー!

とても思い入れのある演目を見てきた。舞台見るの本当に久しぶりだったけど、こんなに満たされるんだなと感じた。

 

日本語訳良かった!そもそもミュージカルを見るのもやるのも英語がほとんどだったので日本語だとどうなるんだろうと思っていたけど、エッセンスがちゃんと入ってる感じがした。あと英語だと訛りでキャラクターの階層があらわされているところを言葉の砕け具合で表現しているのが好きだった。Consider Yourselfは元の詞より希望を感じたな。Food, Glorious Foodの「マスタード」と「カスタード」とかReviewing The Situationの「シチュエーション」とか、英語詞と同じようにはめている部分はなじみ深さにほっとした。

 

声のイメージがほぼぴったりなのがすごかった。私の中の『オリバー!』は1994年版CDと1968年版映画なんだけど、こんなに同じ雰囲気になるんだ、とびっくりした。もちろん技術で作り込んでいるだろうけど、声が役を選ぶ側面も確実にあるよね。

そしてイメージと違う場合も魅力になるのが面白い。ミスター・サワベリーの声がめちゃくちゃ甘かったのが印象的でもっと聞いていたかった。That's Your Funeralすごい良かった。

 

My Name!で一気に惹きつけるビルの冷酷さも素晴らしかった。あれだけ恐れられている人物の最期があっけないのも。あとカーテンコールの時ブルズアイが袖でちょっとぐずった(?)ところに駆け寄ってたのにきゅんとした。役じゃないけど。笑

 

これはフェイギンの話なんだな、と思った。映画版だとドジャーがもっと中心的というか、フェイギンと感情を分かち合っている雰囲気だけど、今回はフェイギンの孤独さも感じた。

 

ギャングの子たちがすごくかわいかった。

 

今回は話の筋を追うように見たから細かい部分チェックしきれなかったのが残念だった。ドジャーが食べ物盗んだとこはわかったけど、もっといっぱいあるはず…。

 

舞台装置が切り替わっていくのとか、キャストがはけるついでに片付けるのとか大好きなので久しぶりに見れて嬉しかった。

 

ロンドンが近かった。笑 7日間と言いつつあっというまに着いて「はや!」と思った。というか映画版がたっぷり時間取ってるだけなのかな…?

 

Consider YourselfとWho Will Buy?の対比も面白かった。

 

Consider YourselfからBe Back Soonまで畳みかける感じが好きだし、It's A Fine Lifeがリプライズでガラッと印象が変わるのも好きだし、I'd Do Anythingのスウィートさも好き。あとOom-Pah-Pahの猥雑さも好き。今回の日本語詞いい感じに淫らで良かった。みんなのうたバージョンだと歌詞が思いっきり子供向けなの何度聞いても面白い。

 

ミュージカルの感想書く方ってそれぞれの演者が作ったキャラクター像や心の動きに言及する印象なのだけど、自分の抱く感想はその要素が全然ない。あの振り付け覚えたいなとか、あの笑いどころのセリフ英語でも日本語でも面白さがわからんとか、そういうことばかり。ストーリーを知っていて1回しか見ていないからなのかな?違うキャストで見るとキャラクターの解釈を捕らえやすくなるのかな。

 

帰宅してCDかけて余韻に浸ったので明日は映画版見る。